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海況と設計

若い頃 サーフィンを沢山やったので、私は波に対して恐怖心は有りません。

サーフィンの良いポイントの混雑を避けて沖で遊ぶ様になりましたが、

凪の海を好む習慣も 港やスロープから出艇する習慣もなく

未だに サーフィンポイントからシーカヤックを出艇、着岸しています。

慣れないころは、岸波に転がされてすぐ満水になるし、コクピットは砂や砂利でいっぱいになるし、

装備品は毎回何か無くすし、船体も壊れるし、トラブルが多かったです。

やがてうまく出艇、着岸が出来る様になりましたが、海上で波形に船型が、特に

追い波の航行にはバウの尖ったデザインは合わないと感じる様になりました。

1.3㎡の小さなセールを立てて追い波追い風をランニングで走るときは なおさらです。

風や波がやや強い海況には、バウに浮力が有り、スターンがやや細いバランス

のデザインがうまくフィットすると考えます。

沈しても満水にならず、岸波で転がされ満水になってもすぐ排水出来る構造も大変 都合が良いです。

 

車にカヤックを積んで海岸線を走っていて、

降りられそうな海岸が見えたら カヤックを降ろして沖へ漕ぎ出し、

小さなセイルを上げて帆走、上がれそうな岸が見えたらちょっと上ってみる。

そのような 乗り方は聞こえはいいが、リラックス出来てしかも無事に帰るにはそれなりのノウハウが要るなと感じ、

いろいろ日々考えては、試します。

私が個人的に危ないなと感じるのは装備が増えること、複雑化すること、乗り心地が悪いこと。

 

忘れ物に海上で気づくことは意外に多く、これは何年乗っても治りません。装備品は基本的にカヤックから下ろしたくない。

複雑化したシステムは故障が怖い。

乗り心地についてですが、私が時化てきた海上を長時間漕ぐときに最も気に入っている装備が、

ふかふかの座布団なのです。

へとへとに疲れてあと何km漕がねばというとき、どこがつらいか?大抵はお尻です。

 

そして やっと到着した出艇場所への着岸が、大抵は最難関です。